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シナプス断絶

ハーレーに入ったら大地と菱川が居た。
まんぷく亭で鍋をひたすら食ったのち、一木と俺だけ少し飲むかということになった。
菱川は何故かネクタイをしていた。
しかし、いつものジーパンを履いていた。

ジャックダニエルズのボトルを一本いれたものの、二人して満腹もいいとこだったためか、まったりとした飲み。
その平穏な空気をばりばりと破って吉岡さん登場。
みねさんに「ノーモア吉岡」を連発されるも、ハイペースで飲み続け、気づけば俺達もまったりどころではなくなっていた。

ジャックが空き、そのまま2本目のボトルを注文したあたりで大地が轟沈。
明治通りにドボドボと粘性ゼロの液体を撒き散らす。
初めてハーレーに来た日も、こうして誰かの背中をさすり、ドボドボと溢れる液体を眺めていたなぁ、とついつい懐古に浸る。

聞けば、酒で吐くのは初めてであるらしい。
やけにニヤニヤとしながら「これで、俺もワンステップ上がりましたね」と同意を求めてくるのがなかなか鬱陶しい。

店内に戻り、俺も一杯飲んだが、酔っていたのは俺も同じだということに気づいた。
椅子に座れば壁に肘をぶつけ、トイレに立てばドアを勢いよく閉めすぎる。
しかも、思考能力はバーコードバトラー程度まで落ち込んでいるため、「すまん」の一言以外が思いつかない。

終電は無いが帰ることにした。
そこまで家は遠くない。二人で割り勘なら700円程度で着く。
仕方が無いので大地も連行する。
店を出てみねさんに
「今日は一杯飲んだね」と声をかけられる。
その一言がある日は本当にたくさん飲んだ日である。
タクシーの中で、しつこく初めての嘔吐という感激に打ち震える後輩が加速度的に鬱陶しさを増す。

家には3時半に着いた。
大地をとりあえず、ベッドに横たえ、水でも飲むかと思ったところで緊張の糸が切れた。
もはや荒みきった我が陋屋ではあるが、これ以上はいけない。
トイレに入り、軽く吐いた。このパターンの嘔吐が多い。

部屋に戻ると大地は器用に布団をぐるぐると巻きつけて熟睡していた。
俺の予定では、布団を立ての長さに2分すれば、狭いが暖かろうと思ったものの、大地は頑として動かなかった。
しかたなく、かけぶとんと枕を別に出し、疲れきった俺は烏の行水で、そのまま布団に包まった。
正確にいえば、床の上で縮こまって眠った。

起床は10時であった。
床のうえで、しかも無理な体勢だったためか、体中が痛い。
酒のほうもばっちり宿酔い状態で、未分解のアセトアルデヒドが血中を悠々と循環しているらしい。
当の大地はえらく、すっきりした顔で「いやー、この部屋汚いっすよねー」を繰り返す。
南アルプスの天然水を1リットルほど流しこんだが、さほど気分もすぐれず、体温が奪われるだけだった。

本当に行きたくないのだが、バイト先に1時間ほどの用がある。
職場があわただしくなる3時より前になんとかして到着しなければいけない。
飯を食う体力も時間も底辺ちかく、富士蕎麦とあいなった。

仕事を終えて、次の仕事を頼まれるまえに職場を抜け出す。
今日はNGOの追いコンだ。
非常に世話になった人がいるので、メンタル面ではなかなか楽しみであるのだが、フィジカル面では体のパーツそれぞれ全会一致で不採択である。心身二元論は真理である。

時間が少しあるので喫茶店でコーヒーを飲み、本を読んで体力の回復を図る。
しかし、よりにもよって読み始めたD・R・クーンツのサスペンス『ウィスパーズ』がアホみたいに面白く、食い入るように読んでいたら、またも気持ち悪くなってきた。

ゲロの話のあとに、先輩への謝辞をいくら並べても失礼である。
とりあえず、お世話になりましたと言っておくにとどめたい。
本当はもっともっと感謝しております。

そのまま居酒屋へ。
2500円をあらかじめ徴収するというスタイルであったのだが、いざ飲みが始まると皆がこぞって注文しまくる。
内心かなり冷や汗ものだったのだが、意外にもなんとかなった。
酒というのはなかなか高価であるようだ。
サークルの飲み会にあっては「居酒屋は食う場所に非ず、ただ飲むべし」という金科玉条があるため、こうはいかない。
また酔いはじめれば、宿酔いも帳消しとなる。
なかなか沢山飲んだ。満足。

明日はまたNGOの教室だ。頑張るかー。
by sargent_d | 2005-02-06 02:23
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