カレー抄

バイト後、Sとカレーを食った。
以前にも書いた、高田馬場のインド・パキスタン料理店ラージプートである。
この店は辛さの段階を自分で選べるのだが
ベリースイート→スイート→ミディアム→ホット→ベリーホット→ベリーベリーホットときて、最終段階がなぜか、ムスリムホットなる名称である。

前回の来店時はランチタイムで、これはこれで4種のカレー食べ放題で¥900という素晴らしい昼食だったのだが、一番辛いホウレン草カレーすらベリーホット止まりであった。これは、確かに美味いのだが、俺を悶絶させるほどの辛さは無かった。
というわけで、本日はキーママタール(羊の挽肉)のムスリムホットである。

かなり美味かった。
俺はキーママタールが好きで色んな店のを食ったが、この店のは肉も多く、水分が少ないので半固形状である。スパイスもガツンと効いているので半分ぐらい食べると、汗が出だした。
セットのナンも美味い。焼きたてで甘いのでカレーとよく合う。しかもデカい。当初、二人分を一枚で焼いたのかと思ったのだが、厨房を覗くと体格のいい兄ちゃんがパンパンと次の一枚を捏ねていた。
俺もSも馬場で食事するときは、二郎やべんてんに行ってしまうタイプなので、大抵の人は十分すぎるぐらいに満腹するのではないだろうか。
馬場のインド料理だと、マラバール(旧かるび先生の下)も美味いけど、ラージプートのほうがやや個性的。延々流れ続けるインド音楽が気にならないなら良い雰囲気だと思う。

ところで、カレー好きを公言するなら読んでおきたい本がある。
『カレーライスと日本人』・森枝 卓士(講談社現代新書)
1989年に刊行されてから19回もの増刷が重ねられたなかなか由緒正しき書物だ。
作者は日本カレー界の重鎮であり、現在もヤングジャンプ誌上に連載されているカレー漫画『華麗なる食卓』のアドバイザーを務めている。

この本のなかでもっとも印象深いのは「インドの現地人に日本式カレーを食わせたらどう評価するか?」というくだりである。
ここでいう日本式カレーとは「印度カレー」と銘打たれたインスタントルーを使ったカレーである。ただし、肉は都合上、羊を使用。

で、結果だが。
インド人曰く
「スパイスが足りないけど、かなり美味いカレーだね!」
とのこと。
キャッチコピー通り、「インド人もびっくり」してしまったらしい。
まぁ、俺たち日本人もアボガド巻きを食って喜んでいるのだから、あり得る話だ。

話は戻るが、ムスリムホットは俺の辛さ臨界点に到達しなかった。
本格インド料理店で最強の辛さであるからして、きっと現地人が食べてもそこそこ辛いと思われる。
ならば、俺がよく行くカレー屋のチキンカレーはインド人が食べても悶絶するぐらい辛いはずだ。

これから新歓期を迎えるにあたって、あのカレー屋は噂を聞きつけた新入生と、悪巧みが顔ににじみ出た先輩で混み合うことになる。まぁ、うちの学生(特に文学部生)にとっては近所の弁当屋の唐揚げと並んで通過儀礼であるか。
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by sargent_d | 2005-03-07 02:07
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