LORELEI

福井晴敏『終戦のローレライ』読了。
文庫で4巻、合計で1700ページにもおよぶ大作だが、行き詰まることなく読み進めることができた。
なんだか、映画『ローレライ』はわりと酷評の憂き目にあっているようだが、原作は非常に良い小説だった。

ストーリーとしては、終戦直前、疲弊しきった日本海軍がローレライとよばれるシステムを搭載したドイツ製潜水艦を≪イ507≫として、運用。日本にとって「あるべき終戦」を目指すために独自任務にあたる。というものなのだが、単なる戦争冒険小説の範疇には収まりきらない。

愛国、憂国、戦争、反戦、平和、民族、国家、過去、現在、未来、そういったキーワードについて矢継ぎ早に考えさせられる小説だった。
読書体力が思い切り求められる小説だが、読み終わったあとの充実感はなかなか得られない。気になる人は安易に映画に手を出さず、頑張って読んでみるといいと思う。
単に戦争を美化、活劇化した凡百の小説とは違うよ?


小説の終章で美空ひばりの『川の流れのように』の歌詞が引用される。
無性に聴きたくなってappleのiTunes Music Storeにアクセスしてみた。
が、無いのである。美空ひばりは一曲も。

アホか。国民的歌手だぞ。
権利関係やなんやらで揉めてんだろうが、いつになったら曲数が充実するのか。
兆しはある。
ソニーがようやく重い腰をあげて、itmsに曲の使用を認めたのがつい数日前だ。
マニアックなアーティストもとりあえず、名前だけは登録されている。
登録されているからには、今後terrorizerやnapalm death,carcassなんかも配信されるということだろう。
余計にcarcassが登録されて美空ひばりが登録されていないのが滑稽に思えるが。
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by sargent_d | 2005-09-08 12:21
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